食文化と映画が融合したサンセバスチャン国際映画祭
- kojisumoto
- 2024年10月13日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年10月29日
9/20〜28に行われた「第72回サン・セバスチャン国際映画祭」

この映画祭は、美食の街として知られるサン・セバスチャンで開催され、食文化と映画が融合したイベントとして多くの注目を集めています。
毎回、今年は行くぞ!とカレンダーを睨めっこしていた事を思い出しました。
僕が行っていたサンセバスチャン・ガストロのミカは10月開催なので行くタイミングがずれているので聞くしか情報はありませんが、ここではフードドキュメンタリーやフードテーマの作品が注目されるので、知っているシェフのドキュメンタリーは現地でディナーイベントと合わせて楽しめるので行ってみたかったです。
サンセバスチャンからの現地通訳の方たちの情報で、仕事で「日本の 北の食景、グランメゾンパリを観たよ!」とメールに書いてありました。仕事とはいえ羨ましい限りです。
「北の食景」のドキュメンタリー映画は、札幌で11月22日(金)・23日(土)・24日(日)の「北海道フードフィルムフェスティバル」でも上映されますが、行くことができないので残念です。
何気に身近にあった世界が遠くに感じますね。「北の食景」がAmazon primeの配信に入ることを願っています。
国際映画祭では「グランメゾン・パリ」はキュリナリーシネマ部門、「北の食景」はカリナリーシネマ部門で上映され観客の評価は非常に高かったと聞きました。
映画祭はヨーロッパで重要な位置を占めていますので、そこでの上映は快挙とされています。
今回も上映後にバスク・カリナリー・センターでディナーイベントが開かれ映画のテーマに関連した料理が提供されたそうです。
映画『グランメゾン・パリ』の監修については、実際のフランス料理界から支援を受けていて、映画の中でも料理シーンのいたるところに料理のリアリティを追求しています。フランスのミシュラン星付きレストランでの経験を持つシェフや、料理に深い知識を有する専門家が参加しています。さぞ美味しかった事でしょう。 映画とリアルな食体験!いいですね。体験してみたかったです。
サンセバスチャン映画祭でフードドキュメンタリーが人気の理由は、「美食世界一の街」として知られるからだと思います。バスク地方の食文化は、日本でも馴染みのある煮込料理が多くあるのが魅力的ですが、ミシュラン星付きレストランの密度が高いので食に対する情熱と創造性が溢れています。
また、映画祭自体が食と映画を結びつけるカリナリーシネマ部門を持っているので、フードドキュメンタリーを通じて新たな食体験を提供することが評価されています。
これまで、運良く仕事をしたものが有名なシェフたちに渡った事はラッキーだったかも知れません。
ガストロノミカは今年は10/7-9、以前は毎年の様に行っていたのにもう4年余り「今年は来るのか?」というメールだけのやりとりです。今年もフランスから日本に行くからと連絡をくれましたが、入院したこの状態だったので都合がつかないので申し訳ないと濁しました。なんとも言えない感じです。
以前、信楽の創作陶器を補助事業のアドバイザーとして持って行った時は、重たい陶器でサーブする事は可能だろうかと思いましたが、結果は、テクスチャーが面白いといろんな国から創作オファーをいただいて、産地と繋がり続けて開催していて良かったと!
中でもミシュラン三ツ星の「カンロカ」に陶器が渡り、ロカさんから手にした写真が届いた時は皆んなで歓喜したことを思い出します。この時は、「The World's Best Restaurant」で世界ランキング1位をとった年なので2013年の事です。

「カンロカ」は、スペインのカタルーニャ州ジローナにあるミシュラン三ツ星レストランです。3人のロカ兄弟によって運営されています。ジュアン・ロカがシェフ、ジュゼップ・ロカがソムリエ、ジョルディ・ロカがパティシエを務めています。このレストランは革新的な料理と家族経営の温かみを融合させた体験を提供し、世界的に高い評価を受けています。

毎回行った「ムガリッツ」は、伝説的なレストラン「エル・ブジ」でフェラン・アドリアの下で修業したシェフ アンドニ・ルイス・アドゥリスの店でその世界では重鎮的存在です。
フェラン・アドリアの料理哲学に影響を受け、彼は地元バスクの名門「マルティン・ベラサテギ」でも経験を積み、彼の独自の料理哲学につながっています。

初めてムガリッツに行った時に感じたのは、テーブルセッティングで、中央にオブジェがあって実験的空間が広がり、席には、一人一人にこれから食べる為の哲学的なメッセージが書いてあるカードがあり、メッセージも感慨深い内容です。
Mugaritz(ムガリッツ)は2つ星ですが、毎年行われる「The World's Best Restaurant」の常連です。2010年には2位にランクインしたことがあります。かなり実験的でミシュランの星を気にしない革新的な食事スタイルがユニークで、手で食べたり皿から直接食べたりすることがあります。前半の料理はカトラリーを排除し、ゲストが手や舌を使って味わう形式で提供され、従来のレストランの常識を覆す体験を提供しています。
シェフのこだわりで食事は単なる栄養摂取ではなく、五感を刺激するアートとして楽しむことからと言っていました。

サン・セバスティアンからタクシーで15分ほど。こんなところに星付きレストランが!という場所です。
一軒家レストランは広大な敷地で、その敷地には花やハーブや野菜が植わっていて案内されるまでの間、日本ではあまり目にしないハーブなどあるので見入ってしまいます。
店内に案内された、そこには2つのカードがあって、日本語で「150分反抗してください」「150分委ねてください」
「不快、動揺、苛立ちに反抗する150分 苦しみへ反抗する150分」「感じ、想像し、発見する150分 瞑想の150分」
と書かれていてディナーは20品。そういえば、ここで初めてイソギンチャクを食べました。
色んな意味でシェフはサプライズ好きです。
最近、知り合いのシェフが大動脈解離とか脳溢血とか心筋梗塞で倒れた話が入ってきます。皆、復帰したので良かったと思っていたら、先日、服部校長が帰らぬ人となりました。また会える日をと思っていたので残念です。ご冥福をお祈りします。
どんな職業でも体が資本!動けるうちにやれる事はやらないといけないですね!とリハビリ頑張ってます。












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